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初物は東を向いて笑って食え

NHK朝の連続テレビ小説(朝ドラ)「スカーレット」。

今週の「スカーレット」の中で印象に残った場面、というか初めて知ったことがあります。

主人公とその家族が夏にスイカを食べる場面で、「初物は東を向いて笑って食え!」といって、みんなで東を向いてワッハッハと大笑いをしていたのですが、

……こんな風習(伝統?)があるなんて、私は知りませんでした!

みなさんはご存知でしたか?

初物は、東を向いて笑いながら食べるという習慣

節分の「恵方巻」ほどにはメジャーではない?

今でこそ全国区で一般的になった節分の恵方巻の「その年の恵方を向いて黙って太巻き寿司を食べる」という風習。

これ自体が実は割と最近(昭和)から始まった(作られた)「風習」ではありますが、我が家では私が小さなころ(30年ほど前)から当たり前のようにやっていました。
しかし周りの友達にそれを言っても、当時は誰も知りません。
「そんなことしているのはたぬちゃんの家だけじゃないの?」なんて笑われてしまった思い出もあります。

そんな我が家でもこの「初物は笑って東を向いて食べる」というのは知りませんでした。

ドラマで描くくらいだから時代考証はきっとしているのでしょう。
であれば、昭和34年(1959年)にはもうあった習慣なのでしょうね。

なぜ「東」を向くのか、笑うのか

節分の太巻きが「黙って」「恵方を向いて」食べるのに対し、初物は「笑って」「東を向いて」食べると対象となっているのも興味深いですが、その理由については調べたもののはっきり分かりませんでした。

それどころか地域によって「東を向く」と「西を向く」と、説がさまざまに分かれている模様。

そんななか、参考になるサイトを一つ見つけました。
「日本文化研究ブログ」

このサイトによると、東を向くのは
①江戸時代に関西地方で「江戸よりも先に初物を食べてやったぞ!」という自慢
②太陽の昇る方向に感謝をする 

という意味合いからの起源。

逆に西を向くというのは
①「初物を関西よりも先に食べてやったぞ!という自慢
②阿弥陀様のいる西に向かって感謝を表す

とのこと。

「太陽が昇る方向」に収穫を感謝するというのは何となくわかりますが、西を向く理由として「阿弥陀様の西方浄土に感謝を表す」というのは少し唐突な印象を受けるのですが、どうでしょう。

実際は、地方によって諸説入り乱れている様子

そうか、関西(上方)と関東での方角の違いなのね!と納得しかけたところですが、
どうやらスパっときれいに割り切れるわけでもなさそうです。

発言小町に、2015年付でこの風習について「どこの地方の習慣なのでしょうか?」とトピが立っていました。

たくさんの人がレスを寄せていますが、ここを読む限り単純に「関東地方=西を向く」「関西地方=東を向く」というわけでもなさそうです。
東北、東京、神奈川でも「東を向く」と言っている人もいれば、「西を向く」と言っている大阪の人もいます。
もちろん、私のように「そんな風習自体を知らなかった」という人も、やはり多いようです。

う~ん、謎は深まるばかりです。。

初物七十五日、寿命が延びる

ついでに、「初物を食べると寿命が七十五日延びる」。
朝ドラに同じ場面で出てきたセリフですが、これも私は知りませんでした。

こちらは何となく、 収穫の恵みや生命のエネルギーを 感じさせる「初物としてのありがたさ」が素直に分かるような言い伝えですね。

もっとも、前述の「日本文化研究ブログ」によりますと、起源としては江戸時代に死刑囚が刑を遅らせるために季節外れの食べ物を所望したことからと解説がされています。
当時死刑囚に最後に「食べたいものがあれば何でも与えてやる」という決まりがあったのだとか。
季節外れの食べ物を所望することによって、その食べ物が出回る季節まで生き延びることができた。
それにより「七十五日寿命が延びえる」と言われるようになったのだそうです。

たぬこは江戸時代に詳しくないのでこの制度が本当にあったのかやこの話の出典などがあるかはわかりませんが、こんな説もあるんですね。

おわりに

今やスーパーで一年を通していろいろなものが簡単に手に入る時代。
「初物」というありがたさ自体がきっと昔よりも薄れてきているでしょう。

あらためて、こんな風習があったんだと知ることでもほんの少し季節感を新鮮にとらえることができそうですね。
ほんの小さなことですが、ささやかな潤いを日常にプラスしてくれそうです。


笑う門には福来る。
家族みんなで「ワッハッハ」と笑いながら恵みを享受するのも素敵ですね。

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